2023.10.31アンケート結果

赤ちゃんの歯みがき、いつから?イヤイヤにならない方法は?

生後8か月までに73%がおくちのケアを開始

赤ちゃんの歯みがき、いつから?イヤイヤにならない方法は?

生後6ヵ月頃を目安に生え始める乳歯。小さな歯がちょこんと生えている赤ちゃんのおくちは、とってもかわいいですね。成長を感じると同時に心配になるのが、おくちのケアや歯みがきについて。虫歯にならないようにしてあげたいけれど、「いつから、どうやって歯みがきすればいいの?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。

赤ちゃんのいる暮らし研究所では、0歳~4歳までのお子さまがいる方を対象に赤ちゃんのおくちと歯のケアについてアンケートを行いました。はじめてのおくちのケアや、お子さまの歯みがきイヤイヤにお悩みの方は参考にしてみてください。

目次

■おくちのケア開始の目安時期
開始の目安は生後6ヵ月頃。歯が生える前からケアした方も!

お子さまのおくちケア・歯のケアの開始時期

生後6ヵ月頃におくちのケアを開始した方が最も多く、生後8ヵ月までに70%以上の方がケアを開始していました。赤ちゃんの最初の歯は生後6ヵ月頃から生え始めることが多く、歯が生えてきたことをきっかけに歯みがきを開始している方が多いようです。また、生後5~6ヵ月は離乳食スタートの時期でもあり、母乳やミルク以外の食べ物を口にしておくちの汚れが気になり始めることも、おくちのケア開始のきっかけになります。この頃のケアの仕方としては、拭き取りタイプの歯みがきシートやガーゼを使って歯やおくちの中を拭いてあげる方法があります。使用するアイテムでは「拭き取りタイプの歯みがきシート」が47%と最も支持されていました。

はじめてのケアで使用したアイテムランキング
全体の23%はお子さまの歯が生える前におくちケアを開始している

最初の歯が生える時期は個人差が大きいものです。実際に、歯が生える前からおくちのケアを開始した方も全体の23%いました。歯が生える前からケアを開始した理由は、以下のようなものでした。

歯が生える前からケアを開始した理由

■イヤイヤ回避アイテムを分析
 はじめてのおくちのケアが、歯みがき好きのヒントに?

1歳半から2歳半の間は、虫歯の原因菌がおくちの中に定着しやすく、「感染の窓」とも呼ばれています。しかし、この時期は自己主張が始まり、なんでも「イヤ!」と言い出す時期でもあります。歯みがきのときにも「イヤ!」と言われてしまい、なかなか磨けないことも。そこで、歯みがきを好きになるヒントを探してアンケート結果を分析したところ、ある傾向が見えてきました。

「お子さまが歯みがきを普段どの程度嫌がるか?」という質問への回答によって、回答者を『歯みがき好きグループ』と『歯みがき嫌いグループ』の2つに分け、はじめてのおくちのケアで使用したアイテムを比較しました。その結果、「シリコン製の歯ブラシ」の使用率に差が見られました。

「歯みがき好き」・「歯みがき嫌い」グループそれぞれのはじめてのケアでの「シリコン製の歯ブラシ」使用率

「自分から磨きたがる」または「誘えば磨かせてくれる」と回答した『歯みがき好きグループ』では「シリコン製の歯ブラシ」の使用率が高くなっており、「嫌がって磨きにくい」または「嫌がってほとんど磨けない」と回答した『歯みがき嫌いグループ』との差は約8ポイントありました。

「シリコン製の歯ブラシ」は、歯が生える前や生え始めの時期に使用し、赤ちゃんを歯ブラシの感覚に慣らしておくことで、歯みがきをスムーズに開始することを目的としているアイテムです。アンケートの結果からは、狙い通り、お子さまの歯みがきイヤイヤの回避につながっている可能性が示唆されました。「シリコン製の歯ブラシ」には、赤ちゃんでも持ちやすいリング型の持ち手になっているものや、のど突き防止ガード付きのものなどがあります。歯ブラシを口にくわえたまま転んだりぶつかったりして、歯ブラシでのどを突く事故も報告されており、歯みがき中ののど突きには特に注意が必要です。

ただし、「シリコン製の歯ブラシ」の目的はあくまでも歯ぐきをマッサージし、歯ブラシの感覚に慣らすこと。歯が生えてからは、歯の汚れを取るためにも仕上げ磨き用の歯ブラシを使ってきちんと磨いてあげるようにしましょう。

■歯みがき好きのコツは?
 「歯が生える前からケア」、「力を入れずにやさしく」に差

先ほどと同様に、おくちのケアを始めた時期、歯みがきを嫌がらないように工夫していることについて、『歯みがき好きグループ』と『歯みがき嫌いグループ』で比較しました。

「歯みがき好き」・「歯みがき嫌い」グループそれぞれの歯が生える前にケアを始めた割合

『歯みがき好きグループ』では、「歯が生え始める前」にケアを開始した方が『歯みがき嫌いグループ』よりも11ポイントほど高くなっていました。

歯みがきが嫌いならないように工夫していること

『歯みがき好きグループ』では、「力を入れずにやさしく磨く」、「実況中継をしながら磨く」と回答した割合が『歯みがき嫌いグループ』よりも高くなっていました。しっかり磨こうと思うとつい歯ブラシに力が入ってしまいそうですが、そうならないように意識しているようです。「やさしく」というのは、歯ブラシの毛先が軽く広がる程度、爪の甘皮をこすってみて痛くない程度、などと表現されているようです。歯ブラシをペンのように持つと、力加減がしやすいと言われています。

ここまでの分析から、『歯みがき嫌いグループ』と比較すると、『歯みがき好きグループ』は歯が生える前にケアを開始している割合が高いことがわかりました。 また、はじめてのケアでは「シリコン製の歯ブラシ」を使用し、磨くときには「力をいれずにやさしく磨く」ことに気をつけていました。どれも少しの違いかもしれませんが、少しの工夫の積み重ねで歯みがきを嫌がりにくくできる可能性があるようです。

■歯みがきイヤイヤ対策をご紹介!
 0~1歳頃は楽しい雰囲気作り、2~3歳頃は頑張れる仕掛け作り

ここからは、アンケートに回答いただいた方が実践し、効果を感じた歯みがきイヤイヤ対策をご紹介していきます。

効果を感じた歯みがきイヤイヤ対策のアンケート結果

0歳~1歳頃は、「歌をうたう」、「ほめる」、「鏡をみせる」、「ぬいぐるみを使う」など、楽しい雰囲気作りに関する回答が見られました。2~3歳頃になると、「好きな味の歯みがきを選ばせる」、「タイマーで磨く時間を計る」、「歯みがきの後にキシリトールタブレットをあげる」といった、お子さま自身が頑張れる仕掛けに関する回答が増えており、成長に伴って対策が変化している様子が伺えました。

今回は、はじめてのおくちのケアと歯みがきを好きになる工夫をご紹介しました。お子さまの様子や生活スタイルに合わせて、やりやすいようにアレンジしながら取り入れてみるのも良いかもしれません。これからも、お子さまにはピカピカの歯でたくさんの笑顔を見せて欲しいですね!

<調査概要>
調査期間:2023年8月5日(土)~8月7日(月)
調査方法:インターネット調査
実施機関:赤ちゃんのいる暮らし研究所
対象:18~44歳のアカチャンホンポ会員
有効回答数:892件